【見た目ソックリ】菖蒲(ショウブ)、花菖蒲(ハナショウブ)、菖蒲(アヤメ)、杜若(カキツバタ)の見分け方を写真付きで解説!
こんにちは、ブログ担当内海です。
皆さんはこんな花↓を見たことはありませんか?
そうです、ハナショウブですね。
5月~6月の時期に咲く花といえばこのハナショウブが有名です。
都内では堀切菖蒲園をはじめ、各地に〇〇菖蒲園が存在していますし、都内最大級の広さを誇る水元公園でも葛飾菖蒲祭りが開催されるなど、この時期は大変な賑わいを見せています。
(上の写真は今年6月に水元公園にて撮影した写真です)
また、先月5月に高尾山~小仏城山へ縦走登山した際に、山中でこんな花↓も見かけました。
私はこの花を見た時、「おー!ハナショウブがこんなところでも咲いている!」と思ったのですが、後々調べてみたら実はアヤメという品種だったことがわかりました。
さらに、カキツバタ↓というこれもまたよく似た花があることもこの時初めて知りました。
「いずれアヤメかカキツバタ」というコトワザがあるくらいで、意味は「アヤメとカキツバタは似ていて区別がつきにくいところから、どちらも優れていて優劣がつけにくいこと」だそうで。
皆さんはこれらの花の違いが分かるでしょうか?
今回はそんな三種三様な似た花の違い・見分け方を解説していきたいと思います。
目次
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1.これだけ覚えておけば簡単に見分けられる!ハナショウブ、アヤメ、カキツバタ
これだけよく似た花ですが、実は花のある部分に注目すると一目見ただけで見分けられるポイントがあるのです。
それは、花びらの根本にある模様の違いです。
上の表のように、ハナショウブは黄色いスジ模様、アヤメは黄色や紫、白の網目模様、カキツバタは白いスジ模様が特徴です。
また、生育地によってもおおよそ区別することができ、ハナショウブとカキツバタは湿地帯~水辺の付近に生え、アヤメは乾燥地に生えています。
たしかに、高尾山に登った際に見たアヤメは、草木と一緒に普通の地面で自生していたので、なるほど!と思いました。
ちなみに水元公園ではハナショウブとカキツバタが両方見られるそうですが、湿地帯と水辺では似たり寄ったりなので生育地だけでは判断がし辛いです。
そういった時には花の模様を見れば良いので、サラッと花の名前を言い当てて友達に花の違いが分かるカッコイイところを見せつけてやりましょうw
2.【蛇足1】菖蒲(ショウブ)と菖蒲(アヤメ)
ショウブは漢字で「菖蒲(ショウブ)」と書きます。
では、アヤメはどう書くかと言うとこれもまた「菖蒲(アヤメ)」となります。
wikiペディアによるとショウブはショウブ科(もしくはサトイモ科?)に属されるのに対し、アヤメはアヤメ科になりますので、漢字は同じでも全く別物ということが分かりますね。
この記事では、漢字で書くとどちらのことなのか混同してしまうため、分かりやすくカタカナで表記しましたが、アヤメには文目もしくは綾目という漢字を当てても良いみたいです。
多分読んで字のごとく花びらの網目模様からアヤメと名付けられたと思われますが、こういった漢字のことまで知っておくとより花の名前を覚えやすくなりますね。
3.【蛇足2】ショウブとハナショウブ
ショウブとハナショウブ。
単に花が咲くか咲かないかの違いではありません。
こちらもまたそもそも別の植物になります。
ハナショウブはもともとノハナショウブという品種の色変わり種が江戸時代の頃から品種改良されて来た日本の伝統的な植物です。
分類学的にもショウブはショウブ科(サトイモ科)、ハナショウブはアヤメ科になります。
ですので、毎年5月5日の端午の節句の時に使う菖蒲湯はショウブ科のショウブの葉で、ハナショウブの葉ではありません。(ショウブの葉にはハナショウブにはない独特の香りがあるため、これが邪気を払うと言われているとかなんとか)
そういった意味では○○菖蒲園というのも厳密に言えば間違いで、本当は○○花菖蒲園というのが正しいわけですね。
ちなみにショウブにも花が咲きますが、ハナショウブのようなキレイなものではなく、下の写真のように猫じゃらしのような形をしています。
4.まとめ
ハナショウブ、アヤメ、カキツバタの見分け方
- ハナショウブ・・・花びらが黄色いスジ模様で、湿地帯に生える
- アヤメ・・・花びらが黄色や紫、白の網目模様で、乾燥地に生える
- カキツバタ・・・花びらが白いスジ模様で、水辺に生える
5.さいごに
いかがだったでしょうか?
どの花も同じ見た目で同じような時期に咲くため、今まで知らないで混同していた人もいたのではないでしょうか?
ハナショウブは江戸時代から盛んに品種改良がされてきており、花の色や形などを組み合わせると現在までになんと5000種類あると言われています。
毎年この5~6月頃になると各地で菖蒲園やアヤメ園でお祭りのようにイベントを開催しているところも多くあるので、この機会に足を運ばれてはどうでしょうか?
それでは、最後までありがとうございました。