ONKYO製 SA-205HDオーディオアンプの音づまりを修理

去年の話ですが、当ブログ筆者の僕が個人所有しているONKYOさんのアンプ、SA-205HDを修理したことを記事にしたいと思います。

これを買ったのは2010年くらいだったでしょうか。
その当時僕はスピーカーに興味が湧き始めていた頃で、近所の家電量販店で見つけて購入したのが、このアンプとスピーカーがセットになったBASE-V20HDというモデルでした。

BASE-V20HD(D/B) 2.1chシアターパッケージ

定価¥92,400という、なかなかのお値段(実際の購入金額はたしか6万円台くらいです)なのですが、買ってから1、2年ごろから徐々に調子が悪くなり始めます。

目次

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1.SA-205HDの不具合箇所

  • 視聴しているうちに左側の音が詰まったような(こもったような)感じになる。
  • フロントパネルの電源ボタンを押すと、度々設定がオールリセットされる。(通常オールリセットを行うには電源ボタンとリスニングモード▶ボタン同時押しをする)
  • ボリュームダイヤルで音量を上げようとしても反応が悪く、逆に小さくなったりする。

後者二つは症状の出方的にフロントパネル自体の不具合のようだったので、極力ボタン類には触れないようにして、ひとまず操作はリモコンで行うことに。

しかし、前者の音の詰まりに関しては一行に改善しなかったので、ついに今回ちゃんと修理を行うことにした次第です。

2.SA-205HDの音が詰まる原因を探る

まずは原因の出処を探るため、以下のように問題箇所の切り分けをしていきました。

・左右スピーカーの入れ替え

スピーカー自体に問題があるのかと思い、別のスピーカーに接続しました。
しかし、症状は変わらず左のスピーカーの音が詰まってしまいます。
つまりスピーカーは問題なし。

・オーディオケーブルの差し直し・交換

次にオーディオケーブルの接触不良を疑いました。
問題のないセンター用のケーブル、フロント右で使っているケーブルを使用しました。
ですが、これでも変わらず。

・電源を繰り返しオンオフ

使っていて気づいたのは、電源を入れた直後は左右バランス良く聞こえる、ということでした。
そこで、電源のオンオフを繰り返してみましたが、やはり電源を入れた最初の頃は良いのですが、しばらくするとまた詰まってしまいます。
その都度電源の入れ直しをするのでは、映画などでは物語に集中できません。

・ボリュームを一時的に上げる

このあたりから内部で何らかの部分で接触不良を起こしているのだろうと思うようになってきたので、直感的にボリュームを上げれば直るのでは?と考えました。
すると、バリッという音とともに音の詰まりが解消! まるで耳の詰まりが一気に取れたような、そんな感覚でした。
しかし、これも一時しのぎにしかならず、元の音量でしばらく使っているとまた同じように音が詰まってしまいました。

ここまで来て、もうどうしようもなくなってきたので、ネットで症状の出方を元に検索をかけてみることにしました

すると、同じような症状のSA-205HDを修理したという方の記事をいくつか見つけたので、原因はアンプ内部のある部品にあると言うことがわかってきました。
(調べて分かりましたが、このモデルのアンプって結構不具合多いんですね。。。汗)

3.SA-205HDを開ける

※カバーを開けたことでメーカーの補償を受けられなくなる可能性があります。
くれぐれも作業は自己責任でお願い致します。

SA-205HD内部1
SA-205HDの内部

早速カバーを外してみました。

上の写真は、側面と天面をコの字型で覆っているカバーと背面のパネルを外したところです。
手前側に見える、緑色の基盤はHDMIに関連するもので、問題の部品が付いた基盤はこの真下となっています。
HDMI用基盤を留めているネジと配線を抜き、左側の垂直になっている基盤の白いスロットから引き抜けば簡単に取り外すことが出来ます。

SA-205HDスピーカーリレー
スピーカーリレーが並ぶ基盤

この3つの黒い箱のようなモノが問題の部品(=リレー)です。
右からフロントLR用、センター用、リアLR用となっています。
ネットで調べてみたところ、このリレーという部品が内部で接触不良を起こしている可能性があるというのです。
(ちなみにイヤホン用に使われるリレーもあり、それはさらに下にある大きな基盤の所にあります。)

4.リレーとは?

リレー

リレーとは、運動会のリレーを彷彿とさせる言葉ですが、電子部品としてのリレーもこれと同じようなイメージです。
テレビや冷蔵庫などの日常的によく使う家電製品などによく使われている部品で、簡単に言えばスイッチのような役割をしています。
その特徴として、テレビの電源ボタンを押した時などの小さな入力信号で、製品を実際に稼働させる(テレビが映る)大きな負荷の回路を制御させることが出来たり、一つの入力信号複数の回路を制御させることも出来ます。

運動会のリレーで例えると、

バトンを持った第一走者が、入力信号
バトンを渡されて走り出す第二走者が、製品を稼働させる大きな負荷の回路

とすると、

体格の小さな第一走者がバトンを渡し、
体格の大きな第二走者が走り出すことができたり、
第二走者が複数いて、一斉に走り出す(本当のリレーだと失格ですねw)

という風に想像されるとわかりやすいかと思います。

そんなリレーですが、有接点リレー無接点リレーと二種類あります。
有接点リレーはメカニカルリレーともいい、電磁作用によって内部の金属部品を可動させ、接点を機械的に開閉させてその先の回路を入/切するというものです。
ところが、この接点部分は構造上摩耗や酸化をしてしまうことがあり、電気の通りが悪くなるといったことが起こるようです。

今回のこのアンプにおけるリレーは、この有接点リレーを使用しており、接点の表面が酸化してしまうことで電気の通りが悪くなり、結果として音が詰まったような不具合が度々起こってしまうのです。
そのため高級なリレーなどでは、接点の通電性を上げるために金メッキされていたり、耐久性が上がるよう接点に厚みを持たせたり、色々と工夫が凝らされています。
普通のリレーでも電源をオンオフして物理的に接点を動かすことで、ある程度酸化した表面を除去出来るといいますが、このSA-205HDは内部の空気の通りが悪いためか、このような不具合が多数起こっているらしいのです。

5.リレーの取り外しと洗浄

SA-205HDスピーカーリレー型番
スピーカーリレー

ここからまた本題に戻ります。
これが先ほどのリレーの別角度から取った写真となっています。(上からフロントLRセンターリアLR
このアンプでは左フロントスピーカーの音がよく詰まるので、一番上のリレーが接触不良を起こしていると考えられます。
ですが、ついでなので3つとも全て取り外してしまい、新しく交換することにしました。

ちなみに上部に書かれたリレーの品番は

F.T F4AK009T | 5(1)A250V~
9VDC             | 2/32A250V~
5A250V~AC
5A30V~DC
2A/32A250V~AC/0860

と書かれています。

調べてみたところ、FUJITSU製の汎用リレーであることまで突き止め、この写真を元に秋葉原の電子部品パーツショップへ行き、店員さんに写真を見てもらいましたが、こういったメーカー製の製品に使われるものは全く同じものを手に入れるのは難しいと言われてしまいました。

その後、チップワンストップという電子部品専門の通販サイトで購入できそうだということを確認しましたが、ひとまずはリレー内部を洗浄してみて、それでも直らないようならここで購入する、という風にすることにしました。

SA-205HDスピーカーリレー型番
スピーカーリレー

再び自宅に帰り、改めてリレーの付いた基盤を見てみます。

先ほどと同じ写真ですが、よく見るとリレーを固定するためか白い接着剤のようなものが付着しています。
この接着剤がなかなか厄介なもので、マイナスドライバーを差し込んで少しずつ剥がすようにして行きましたが、結構固く、全て剥がすのにかなり手間がかかりました。

また、この基盤も下の大きな基盤と半透明の棒のようなもので固定されているので、それをラジオペンチ等で外すと基盤を浮かせることが出来ます。(配線も全て外せたらもっと作業が楽だったのですが、センターリレーのすぐ上に付いてるコネクタが固くて外せませんでした。。。)

SA-205HD内部2
スピーカーリレーのハンダを取る作業

問題の基盤を完全に取れませんでしたので、背面パネルの上に基盤をひっくり返した状態で上手いこと載せ、リレーが付いているハンダを取り除いていきます。
取り除く際は、時々表側を確認しながら外すべきハンダを確認しながら作業をしましょう。

SA-205HDスピーカーリレー内部
スピーカーリレーの内部構造

これが外したリレーです。(一応どの部分だったのかわからなくならないように、マジックで「フロント」と記入)
それをさらにマイナスドライバーでカバーを外して内部機構をさらけ出した状態です。

右側のコイルになっている部分が入力側で左側の金色の板(接点)が四枚立っている部分が出力側です。
入力側で電気が流れ出すとコイルが電磁石となり、その上にある鉄片が引き寄せられることで左側の金色の板(接点)同士が触れて出力側の回路が流れ出すという仕組みとなっています。
接点が二つあるのはフロントスピーカーの左右両方を一度に繋ぐことが出来る、ということですね。

問題はこの接点の部分です。
見た目ではそれほど汚れているようには見えません。
電子部品クリーナーを染み込ませた適当な紙切れを使い、接点の部分に挟み込んだ上で指で接点同士を軽く押した状態で紙を動かします。

すると、紙に黒い汚れのようなものが付着していました。
目には見えづらくてもこれだけ酸化が進んでいた、ということですね。

外したカバーを再び被せるわけですが、取れやすくなってしまったのでセロテープで固定しておきます。
同じ要領でフロント用、リア用のリレーも洗浄を行い、再びハンダ付けを行いました。

6.修理作業は見事成功!音がバランス良く聴こえるように!

SA-205HD修理完了
無事に直ったSA-205HD

外した配線や基盤、カバー類を元通りにして電源を入れてみたところです。
しばらく使っていましたが、どのスピーカーからも綺麗に音が出るようになりました!

この修理方法はあくまでも応急処置なので、また何年か使っていくうちに音の出方が悪くなると思われますが、次回からはハンダを取らず、基盤に載せたままでセロテープで留めたカバーを外して直接接点の洗浄をするだけでOKなので、それほど手間はかかりません。
とはいえ、物理的に故障してしまった場合は、リレーを交換するか、場合によってはアンプごと買い替えとした方が良いでしょうね。

フロントパネルのボタン類は相変わらず壊れたままなので触れられませんが、現状はリモコン操作で何とかなっているので、こっちの方は気が向いたら修理してみようとおもいます。

それでは今回はここまで。
最後までありがとうございました。

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